第112回 池袋セミナー報告 「食事療法だけでは透析を免れることはできない」

第112回 池袋セミナー
日 時  2016年12月3日(土)13:30~16:30
会 場  池袋サンシャインシティ コンファレンスルーム

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食事制限をしていても透析を免れることはできない

 講話終了後の個別面談の席で、「え!食事療法をやっていても透析になってしまうの?」と驚いた人がいました。この人はクレアチニンが1.2で、食事療法に熱心に取り組んでいるようでした。しかし、食事療法といっても、塩分を控えめにする食事療法でタンパク質制限を中心とした食事療法は行っていないようでした。

タンパク質の制限を厳しくしよう

 腎臓病の食事制限でもっとも大切なのは、タンパク質の摂取量を厳しく制限することです。人体を構成している細胞は、タンパク質を消費し、老廃物として人体に有害な尿素窒素を血液中に排出します。
腎臓病機能が衰えてくると、血液中に排出された尿素窒素は体外に排泄されず、血液中に残ってしまいます。誤解を恐れずに言えば、血液に混じって尿が体中を巡っているのと一緒だといえましょう。血液中に尿素窒素が増えれば増えるほど尿毒症の症状が激しくなり、最後は透析になってしまいます。 

人間は生きていく限りタンパク質を必要としている

 ですから、腎臓の機能が衰えれば衰えるほど、タンパク質の摂取量を少なくして腎臓機能の保護を図る必要があります。しかし、人間は生きていく限りタンパク質を取らなければなりません。どんなに摂取量を少なくしてもタンパク質を取れば必ず腎臓の機能は壊れていき、最後は透析に入ることになってしまいます。

腎臓病は塩分もタンパク質も制限される厳しい病気です。

 冒頭の、驚いた患者さんのように、透析にならないようにするには、病気の初期段階から
食事療法をすることが大切です。ただし食事療法だけでは、病気の進行を遅らせることで精一杯です。
病気の進行とともに、食べられる食材が無くなり、やがて食事療法の限界を迎えます。
そうなる前に、内臓トレーニングでしっかりと血流を改善できれば、食事療法もそれほど厳しくしなくてもよいのです。

【参加された方の感想】

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