9月12日開催 埼玉セミナー報告 尿毒症と自律神経の症状を改善する

◇第168回 埼玉セミナー 
1 期日  2021年9月12日(日)13:30~16:30
2 会場  ソニックシティ 6F 601会議室

はじめに
 腎臓病患者は、腎機能の低下に伴い様々な尿毒症に悩まされます。
人体は、生命活動を行うことによって様々な毒素を排出します。
本来、毒素は血液の流れにのって腎臓に集められ、尿として体外に排出されます。
 しかし、腎機能が衰えてくると、血液中に尿素窒素、尿酸、リン、カリウム等の毒素が残ってしまいます。
言葉を換えれば、尿にまみれた血液が体中を巡っており、体のあちこちで様々な症状を発症しているといえましょう。
また、腎機能の低下は、タンパク質など体にとって有益な栄養素を体内に取り込めず、尿と一緒に排出してしまうことによっても尿毒症を発症してしまいます。
いわゆる尿タンパクの問題です。
 尿毒症とは、腎機能の低下に伴って発症する様々な不快な症状のことです。
それらを総称して尿毒症と名付けていますが、医学的に正式な病名ではありません。
 以下、内臓トレーニング実践者からの実践報告を踏まえて、現在の尿毒症と自律神経治療についてお話をしてみます。

尿毒症の症状
【脳】意識障害、けいれん、不眠、頭痛
【眼】視力障害、眼底出血
【口】尿臭、歯肉出血、味覚異常、金属様の味
【顔】むくみ、黄土色、貧血様
【心臓】心肥大、心不全、心膜炎、動悸、高血圧
【肺】咳、息苦しい、肺水腫、胸水、大きな呼吸になる
【血液】尿素窒素・クレアチニン・カリウム上昇、貧血、酸性になる
【腎臓】尿量減少
【胃腸】食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、潰瘍
【皮膚】皮下出血、むくみ、色素沈着、かゆみ
【末梢神経】感覚異常、イライラ感
【骨】低カルシウム血症、高リン血症、骨病変   (全腎協HPによる。感謝!)
 この表を見れば尿毒症の発症部分が、脳から末梢神経、更に骨まで至り全身にわたっていることが分かります。
極言すれば、この尿毒症で透析に入り、透析をしても尿毒症を治すことができず、死に至るのです。
ですから根本的な腎臓病治療とは、尿毒症の初期の段階で治療に取り組み、早期に緩解することに尽きると思います。

現在の尿毒症の治療の現状
 尿毒症の症状は多岐にわたります。
そして、それぞれの症状毎に開発された薬があります。
尿毒症そのものが、長期にわたる腎機能の低下によって引き起こされているだけに、薬の服用も長期にわたらざるをえません。
中でも、尿酸値(痛風)に関する薬、心不全に関わる薬、血圧に関する薬などは一生服用することを強いられることになります。
しかし、これらの薬はその場その場に応じて症状を改善するための薬であって、発症原因を取り除くための薬ではありません。
ですから尿毒症の症状が悪くなると、最後は透析に入ることになります。
 ところで、ほとんどの医師は、尿毒症の症状が悪化してくると、「持病だから仕方ないですね」、「年だからしょうがないよ」と、治療そのものを諦めているようです。
今まで何人かの医師から、「腎臓病治療とは、透析導入時期を決めて、手術をし、手術後の腎臓管理こそが本当の腎臓病治療だ」、と聞いたことがあります。
要するに、透析前の治療というのは、透析に入るまでの観察期間ということでしょうか。
表面的な観察でしかありませんが、実践者からの報告を総合すると、これが医師の本音ではないでしょうか。
 しかし、医師たちは、腎臓病発症の根本原因が
① 血流の滞り
② 自律神経(生体電流の流れ)のバランスの崩れ
にあることを理解しています。
 病院で、薬を以って血液の流れを正常化することは無理、自律神経のバランスを回復する(生体電流の流れを円滑にする)ことも無理と考えているようです。
腎臓病は生活習慣病ですから、長い期間継続的に腎臓病を発症した原因を取り除くために生活を見直すことが必要です。
先生方は、患者が薬を飲んでいれば治ると思い、医師に頼り切っている姿を見て、治癒は難しいと考えているのではないでしょうか。
 ちょっと過激な表現ですが、現代の病院ですべての治療を完結しようとする保健医療では、尿毒症を治す手段がないようです。
 今まで述べてきたことを考えると、上記した①血流の滞りを活性化し、②自律神経のバランスの崩れを治すのは、患者自身が自分の生活の中で治していくしかないということが分かります。

腎臓内科と心療内科では、同じ症状でも病名も発症原因も違う
 今まで、腎臓内科の尿毒症治療について述べてきましたが、自律神経の不調を訴える人々を受け入れている心療内科の治療について述べてみます。
 心療内科では、けいれん、不眠、頭痛、味覚異常、むくみ、動悸、高血圧、咳、貧血、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、かゆみ、しびれ、めまい、下痢、便秘などを総称して自律神経失調症と名付けています。
これらの症状は、尿毒症とほとんど同じものです。
 腎臓内科では発症原因を、腎機能の低下に伴って発症するものとしていますが、心療内科では、自律神経の不具合、つまり交感神経と副交感神経のバランスが崩れたことによって発症すると考えています。

両科とも、症状の緩和はできても発症原因を治すことはできない
 腎臓内科では、これらの症状は、腎機能の低下に伴って発症し、その種類も多くなり、症状も重症化すると考え、透析導入の時期を決める指標としています。
一方、心療内科では、それぞれの症状の緩和のために薬を調合するだけで、患者に対して、ストレスのない生活をしましょう、適度な運動をしましょう。趣味を持ちましょうと、患者自身の生活改善を促しています。
でも、原因となっている自律神経の不具合を医学的に治す手段を持っていないように見えます。インターネットでいくつかの心療内科のHPを調べてみましたが、腎臓内科と同様に心療内科でも、症状の緩和はできても、病気の発症原因を治療する方法はないようです。
 つまり、現代医療では、めまいもしびれも投薬によって、緩和できても発症原因を根本的に治すことはできないといえましょう。

内臓トレーニングでは、尿毒症も自律神経もその乱れを改善できる
 内臓トレーニングでは、尿毒症及び自律神経失調症の発症原因を改善するために、低周波を活用して、以下の2つのトレーニングをすることを提唱しています。
① 全身の血液の流れが滞ること→足裏、ふくらはぎを刺激して全身の血流を活性化す
② 生体電流の流れが滞ること→自律神経の不具合は生体電流の流れが滞ることに原因があります。そこで生体電流の流れを活性化して神経の伝達機能を活性化する
根拠は、我が国で初めて神経の治療法を開発したのは電気生理学会です。
昭和32年に出版された東大医学部教授田坂定孝先生の著書「低周波脊髄・頭部通電療法」の評価は高く、全国の国立病院や大学病院に神経治療の科目が設置されました。
しかし、不幸にして様々な理由から昭和45年には打ち切られてしまい、現在ではその治療は忘れ去られてしまいました。
その治療の有効性を再発見した、内臓トレーニング考案者の望月みや子氏が、様々な工夫を加えて、内臓トレーニングという健康法として再興しました。
現在この健康法は、他にみられないユニークさがあり、誰もが実践できる健康法として、特許を取得しています。
 なお、トレーニングの詳細については、内臓トレーニングホームページをご覧ください。

              https://www.naizou.jp/

腎臓ばかりを見ていても腎臓病は改善しない
 腎機能が衰えてくると循環器系、消化器系、呼吸器系を中心に、全身に尿毒症に広がり、やがては多臓器不全となってすべての臓器の機能が失われてしまいます。
したがって、機能の衰えた腎臓ばかりを見ていても腎臓は回復しません。
病気の元となっている心臓や肝臓などの臓器はもちろん血管や血液の循環を良くし、更に自律神経をはじめとする神経系の伝達機能の活性化も大切です。
身体は一つです。全身が健康になってこそ腎臓病も治るのです。

闘病生活の応援団として、健康アドバイザー制度を設けました
 内臓トレーニング協会は、静岡トレーニングクリニック院長の廣岡孝先生の指導の下に、健康アドバイザー制度を組織ました。
これは内臓トレーニング実践者のトレーニング実践報告をもとに、トレーニングの仕方やその量についてアドバイスし、併せて食事の取り方の相談にも乗っています。
これによって、通院と通院の間の生活習慣を患者自身がコントロ-ルし、ストレスのない規則正しい生活を送れるよう支援しています。

まとめ
 縷々、尿毒症と自律神経の改善についてお話してきました。
講師がセミナーでお話したことは、腎臓病患者さんにとって、なかなか信じられないことのようです。
以下に、内臓トレーニング実践者の実践結果を掲載しておきました。ご覧ください。

1 自律神経の改善

2 アトピーの改善

3 不整脈の改善

3例とも、静岡トレ-ニングクリニックに来て、2~3時間低周波を当てた結果です。

【参加された方の感想】




◆お名前 : 匿名希望
◆感想・メッセージ : 
1、一年前からクレアチニンの数値が上がってきた(1.4→1.7)
2、腎臓病に対する内容が具体的で解り易く、参加して良かった。
 (講師の望月先生の話は、説得力あった)
3、食事・運動だけでなく、血流改善に取り組みたい。
4、内臓トレーニングを前向きに検討してみたい。
5、今のところ無し。

 

◆お名前 : 匿名希望
◆感想・メッセージ : 
私は鍼灸の学校に通う学生です。
知人に腎臓を患い透析を受けていた方がいたのですが、毎週毎週透析をしていることが嫌になり60代半ばで自ら命を絶たれました。
それで少しでも腎臓病を楽にしてくれるものは無いか?と探していて、鍼灸師の資格をとった暁にはそれでお役に立ちたいと願っていたのですが、今回の望月先生のお話しはとても心に響くものがありました。

私も鍼による通電などでの血流改善を考えていたのですが、治療院での鍼通電では限られた僅かな時間しか施術が叶いません。
フットスキッパーを購入して自宅で内臓トレーニングに励むなら、睡眠中のながらトレーニングで1日に5時間でも8時間でも血流改善を行えると聞き、ああ、それはもう、それ以上のことは無いだろうと思えたのです。

今回だけで望月先生のお話をすべて理解することは無理でしたが、メタトロンのような?機械で内臓の血流改善の様子を映しているのを見て、本当に腎疾患をはじめとした内臓疾患を改善できるのならば私自身も今回の望月先生のようなセミナーで講演して必要とされている方々にお勧めしたいと強く思いました。

今回、貴重なセミナーに参加させていただき本当にありがとうございました。

 

◆お名前 : 根本 様
◆感想・メッセージ : 
参加でき自分のことながら知らないことが多く、大変勉強になりました
検査項目にしてもただ漠然と捉えていたものも理解することができ、腎臓の働きについてもわかり私にとって意義あるものでした
ただ一人暮らしの私にとって器械の購入は高額なため、無理なく付き合っていくことにします
セミナー開催はとても意義あることと思います
ありがとうございました