第113回 名古屋セミナー報告 「経過観察=治療ではない」

第113回 名古屋セミナー
日 時  2017年1月28日(土)13:30~16:30
会 場  ABC貸会議室 第2会議室

はじめに

 記録的な寒波が過ぎ、名古屋の空気は緩み道路際の雪も消えていました。
セミナーを開始して10年、今回で113回目となりました。
このセミナーは、腎臓病患者さんの闘病生活に少しでも役に立つ情報をお伝えしたくて始めました。
皆様の温かいご支援があってこそのセミナーと感謝しています。
今後ともご理解とご支援をよろしくお願いします。

透析の限界

 セミナーの中で、望月講師は透析についてこんな説明をしていました。
透析とは、「血液中に溜まった水分や不純物を浄化する作業です。腎臓が弱ってくると腎臓に備わっている様々な機能も弱ってきますが、それらの修復は行っていません。あくまで、血液中の不純物を取り除く作業だけを行っているのです」と。腎臓には様々な機能があります。例えば、体内の水分量の調節、血圧のコントロール、リンやカリウムなど電解質の調節などです。透析はこれら腎臓の壊れた原因を治すことはありません。

「治療」と言う言葉を誤解していませんか

 皆さんは「治療」と言う言葉をどのように理解していますか。
私は「治療」とは、病院に行って、MRIやCTスキャンなど最先端の医療機器で検査を受け、お医者さんに診察してもらい、最後に薬を貰って帰ることだと思っていました。「治す」と言う言葉が入っているので、病気を治してもらっていると思っていました。
 ところが、現代の医療では、細胞の萎縮によって発症する病気のほとんどは治すことができないことを知りました。とすると、「治療」とは何だろうかという疑問がわいてきました。いろいろ調べた結果、現代の医療では、血流改善により細胞に酸素と栄養を届ける以外細胞の萎縮を防ぐとはできないので、病気の原因を治すことはできないそうです。つまり、「治療」とは、誤解を恐れずにいえば、「様々な症状を抑える作業」といえましょう。
 腎臓病も細胞の萎縮による病気です。透析は、血液中に不純物が溜まる原因を取り除くのではなく、溜まった不純物を回収するだけの対症療法です。ですから、一度透析に入ったら一生続けなければなりません。また、上記の様々な機能も壊れますから、降圧剤や、尿酸値を下げる薬、利尿剤、血中の不純物を取り除く吸着剤など様々な薬が出ます。これらの薬も症状を抑える薬です。ですから病気が進めば進むほど薬は増えるし、一生服用し続けなければなりません。

血流改善をして細胞を元気にしよう

 腎臓病患者さんは、病気の初期の段階で弱った細胞を元気にするため、血流改善を行って病気の進行を食い止めることが大切と、講師は話していました。

 

【参加された方の感想】

sen001

sen001

sen001

sen001

sen001

sen001

20170128_nagoya-a06