第89回 健康セミナー(名古屋)
期日 2015年1月24日(土)
会場 名古屋駅前ABC会議室3F
名古屋駅前の地下街にある、矢場とんの前には相変わらず長い行列が出来ていた。名古屋は、味噌カツ、ひつまぶし、天むす、きしめんなど名古屋独特の食文化を持っている。名古屋発祥のものもあれば、岐阜や三重で生まれて、いずれも名古屋で開花した。
名古屋には、モーニングサービスという喫茶店文化がある。コーヒー1杯で朝食が取れるのだ。コーヒー1杯の値段でサンドイッチや卵、漬物など、半端でないサービス品がつく。名古屋のお年寄りは、朝食を作らず毎朝夫婦そろって喫茶店で朝食を取るという。ここでも名古屋独特のメニューがある。バターの代わりに小豆餡を挟んだサンドイッチだ。モーニングサービスの発祥は岐阜県だが、名古屋で新しいメニューを考案して市民に定着した。
名古屋の料理は味噌仕立てが多く味が濃い。この味噌も八丁味噌と言って岡崎が発祥地だ。料理も文化も、中京圏の小さな町の平凡な日常が名古屋に入り、名古屋人のアイディアで先鋭化・洗練化されて花開いている。
さて、セミナー報告に入ろう
セミナーが終了後、ある人が、「様々な健康器具が売られており、そのどれもが健康に効果があると言っているけれど、わからない」と言う趣旨のことをつぶやいていました。
そこで、今回は家庭用低周波治療器についての知識をお伝えしましょう。
(1)刺激について
人間の体に刺激を与えると神経や筋が興奮します。その興奮の度合いは、刺激の強度によって法則性があり、それをプリューゲル・アルントシュルツの刺激法則と呼んでいます。紹介してみましょう。
例えば、低周波を使って神経や皮膚、内臓などを刺激してみると、
① 弱い刺激は、組織の働きを喚起させる
② 中くらいの刺激は、組織の働きを高める
③ 強い刺激は、組織の働きをおさえる
④ 非常に強い刺激は、組織の働きをストップさせる
ですから、体を刺激するときは、目的にあった強さで刺激することが大切です。内臓トレーニングは、組織の働きを高めるのが目的ですから、中くらい、つまり気持ち良い程度の刺激を心掛けましょう。
(2)周波数
一般的に、1~5.000ヘルツくらいの幅の電流を指します。
このうち、家庭用低周波治療器では1.000ヘルツ以下の周波数を使うように、JIS規格で決められています。なお、使われている低周波は、体内に流れている生体電流を模して人工的に作られた電流です。
一般的に、内臓や筋肉を刺激するときは50ヘルツ以下、神経を刺激するときは50ヘルツ以上の周波数が使用されます。因みに、健康な肝臓は20ヘルツの電流を流すとスムーズに流れますが、機能の衰えた肝臓の場合は35~40ヘルツくらいの電流を流さなければなりません。ですから、同じ強さの電流を流しても、組織の機能が衰えているところでは電流の流れが滞り、感度が鈍くなります。衰えた組織の働きを高めるには、健康な組織に流す電流より、強い電流を流す必要があります。
低周波治療器の低周波にはもう一つ工夫がなされています。同じ周波数の電流で長いこと刺激していると、体が慣れてきて刺激が弱く感じるようになります。これを慣れ現象と呼びます。この現象を防止するため、インターバル通電と言って、電気を間歇的に流し、刺激に変化をつけます。さらに、ミックス通電と言って、刺激する周波数帯を自動的に変えるように設定されています。
(3)波形
波形を図化したとき、先の尖った波形は痛みを伴います。先の丸くなった波形はまろやかな刺激になります。低周波治療器では様々な波形を組み合わせて刺激に変化をつけて、長時間使用できるようにしています。
また、波形には方形波とパルス波があり、方形波で刺激すると皮膚が赤くなるので現在はアンダーシュート波形を組み込んだパルス波が主流となっています。
家庭用低周波治療器には、様々な機能があり、これらの機能の一部しか付いていないものもあります。神経刺激は50ヘルツ以上と言っても、どの周波数帯を使用するかは製作者の考えによります。したがって、同じ様に見える機器も、その効果は体の状態によってまちまちです。
内臓トレーニングで使っている補助器具は、モードを変えることによって、波形も刺激も周波数も自在に切り替えることが出来ます。このため、内臓トレーニングの3つの柱である、ふくらはぎを刺激する血液の大循環も、ツボ刺激による内臓の血流活性化も、脊髄通電による自律神経のバランス調整も効果的に行うことが出来るようになっています。
内臓トレーニングで体の改善を図ると共に食事療法も行ってクレアチニンを下げていきましょう。
【参加された方の感想】
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