第8回 名古屋講演会報告 「現在の腎臓病の治療について」

◇第8回 名古屋講演会 2014.10.4(土)13:30~16:30

  名古屋国際センター ホール

 「名古屋」という地名は、平安時代の文献にある「那古野」という荘園名が起源だろうといわれている。江戸時代初期には「名古屋」と「名護屋」の字が当てられていたという。
国際センターのある「那古野」は「なごの」と読み、豊臣秀吉が名古屋城を築城したとき、清洲の町から武士や商人はもとより、お寺まで引っ越して造られた町だそうだ。今の那古野の街は、近代的なビル群と名古屋駅前にありながら昭和の雰囲気を残した商店が混在していた。さて、廣岡先生の講演の中から、現在の腎臓病治療に関するお話の一部をピックアップしてみました。


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腎臓病治療方法の医師への普及

毎年、日本腎臓学会は、腎臓専門医を対象にした「CKDガイドライン」を出しています。その記録を列記してみましょう。

  • 1997 腎疾患患者の生活指導・食事療法
  • 2007 慢性腎臓病に対する食事療法基準CKD診療ガイドライン
  • 2009 エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン
  • 2012 CKD診療ガイドライン2012
  • 2013 エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013
         (なお、CKDとは慢性腎臓病のことです)

エビデンスに基づく診療は2009年に始まっており、日本における腎臓病治療の研究が本格的に行われるようになったのは4年前であり、歴史の浅いことが分かります。腎臓病の治療方法が異なるのはこのためです。

治療方法について

薬物療法: 降圧剤、尿酸値改善薬、脂質代謝改善薬、
血糖値硬化剤
利尿剤、増血剤、骨粗しょう症治療剤、吸着剤など
食事療法: 蛋白質制限、塩分制限、カリウム制限、リン制限、カロリコントロール
運動療法: 激しい運動の制限
透析療法: 血液透析、腹膜透析
移植療法: 献腎移植、生体腎移植

と様々な治療方法が行われています。ただし、腎臓病治療は、対症療法が主で腎臓を治す治療方法はないと説明されておりました。

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最後に先生は

透析療法になると、蛋白質やミネラルの管理が難しいし、尿が出ないため水分規制が厳くなり大変つらい思いをすることになる。また、移植療法では、確かに生活の質が向上する人もいるが、中には、腎臓をもらっても、自分の腎臓が壊れた原因を取り除いていないため、もらった腎臓が徐々に壊れ、再び透析に戻る人もいる。透析、移植は最後の治療であり、できるだけ病気が進まないよう自分で病気を治すことが大切だと語っておりました。


【参加された方の感想】

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遺伝性、腎機能
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病院で何度か聞きましたがどれも体験談でなくネットでも見れるような決まり文句で塩分控えろ、たんぱく質控えろばかりで根拠となるナゼ控えなければならないのか、ほおって置くとどうなるのかという危機感があり大変参考になりました、かみさんが看護師で今まで聞いた中で1番分かりやすく、自分も勉強になった、病院では教えてくれない事や恐怖感が伝わってきて患者さんにも聞かせてあげたいと言っていました、奥さんや娘さんが参加していますが本人に参加してもらいどうなるかという恐怖と又、ちゃんとすれば回復するんだということも透析患者の希望になるとおもいました、病院などの出張講演も効果大だと思いました。
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講習内容の説明わかりやすく説明されていたのでよくわかりました。
自分は腎臓の数値がすべて高いほうですので、講習に参加してトレーニグを
はじめようかなと思いました。
今は血液検査と尿検査を毎月受けているのと、薬(2種類)服用しています。
数値はクレアチン2.3から2.0の範囲で
なにか改善をしたいと思っております。
事例のように改善されればよいと考えました。
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先日は貴重な講演に出席させて頂きありがとうございました。廣岡先生のクレアチニンは薬でも、医師でも治せない、自分の努力・食事また内臓トレーニングの導入で現状維持または改善が期待できるというお言葉は納得できました。
私、糖尿病(A1c 5.7)でクレアチニン1.1がやや上昇した状態でしたので数値を下げたいと思い参加した次第です。フットスキッパーに挑戦したいと思うようになりましたが、価格がやや高いのでもっと普及させて頂き誰でも購入出来るようになるといいと思いました。
両講師の言われたように腎臓病は自分で積極的に生活習慣を見直していくのが、一番であるという事が分かりました。
検査値が悪化しましたら、ご指導よろしくお願い致します。。
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