第62回 健康セミナー【福岡市博多区】を開催いたしました。

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第62回 健康セミナー(博多区)報告

11月3日(土)13:30~16:30

 博多の朝は大変冷え込んだが、昼間は天気も良く大変暖かった。今回は欠席者もなく定員の30名を大きく上回り、40名が参加された。講話後の質問が活発で様々な話題が飛び交った。その中で腎臓病と運動が話題となったので今回は運動について述べてみたい。

 腎臓病の患者さんは原則として激しい運動を禁止されている。日本人の体の中には約4リッター(性別や体重で個人差がある)の血液が循環しており、そのうちの20%を腎臓が消費しています。しかし、運動をすると、筋肉・骨格筋の方に流用され腎臓にまわる血液量が少なくなってしまうそうです。腎臓に十分な血液を確保するために過激な運動は避けなければなりません。しかし、全く運動をしなければ筋力が衰え日々の生活が成り立たなってしまいます。このため、セミナーでは、毎回どんな運動をどの程度したらよいかという話題で盛り上がります。ある人は毎日1時間のウォーキング、又ある人は毎日1キロの水泳、中には筋トレをやっている人もおります。

下の表は日本腎臓学会が2009年に発表した腎臓病患者の生活に関するガイドラインです。腎臓病の病気・病態に合わせて適正な生活が提案されています。

1)成人の生活指導区分
日常生活の具体的な内容を盛り込んだA〜Eの5段会の生活指導区分を作成した。
(表4)

成人の指導区表

ここでは、病気の進行度合いに合わせて、生活や運動の仕方を変えていくことが求められています。

 さて、時は流れて、2012年のガイドラインにおける運動・休養の欄には「CKD の各ステージを通して、過労を避けた十分な睡眠や休養は重要であるが、安静を強いる必要はない。個々の患者では,血圧,尿蛋白,腎機能などを慎重にみながら運動量を調節する必要がある」と簡単な記述となっています。研究が進むにつれて、病気の進行に合わせて生活の在り方を一律に規定するよりも、患者の病状や生活に合わせて調節するよう変わってきました。
 ですから、運動量は、血圧、尿蛋白、腎機能などを慎重に調節するようにしましょう。どんな運動をどの程度したらよいかは主治医に相談してみましょう。
ただ、血液検査表の各項目が基準値に入るようにすることが目的ですから、過労にならないこと、症状を進行させないことが大切ですよ。

【参加された方の感想】

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※今回、大勢の方々からアンケートをいただいておりますが、
 当日ご回答いただいた方など、日の早かった方から掲載させていただきました。
 皆さまからの声は、次回セミナーに役立てたいと思います。
 ご協力、有難うございました。