第49回 健康セミナー【千葉県千葉市】を開催いたしました。

動物性と植物性は、どちらがいいか・・・・


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第49回 健康セミナー(千葉市)報告
11月19日(土)13:30~17:00
千葉県文化会館 第3会議室(千葉市中央区市場町)で行いました。
今回は、3つの悪い条件が重なり、参加希望者33人のところ19人の参加となってしまいました。
一つは、この日は台風並みの暴風雨で天候が悪かったこと。二つ目は交通が大変不便なところであったこと。スタッフに土地勘がなく、中央区という名前、県庁そばであることから交通至便のところと勘違いしたためです。最後に、会場名が市の文化センターと紛らわしく混乱したことが原因でした。今回は会場の規模に比べ参加希望者が多く、やむなくお断りさせていただいた方々には大変申し訳ありませんでした。近々、次年度のセミナー計画を協会のホームページに載せますので参考にしてください。
さて、このセミナーでも食事療法の話で盛り上がりました。腎臓病の人にとって一番の関心事であることが良く分ります。今回は、蛋白質の摂取の仕方についてこんな質問がありました。

【質問】 蛋白質を植物性のものにしたところクレアチニンの数値が下がった。安心して、肉や魚を摂ったところクレアチニンが上がってしまった。だから、大豆など植物性の蛋白質を摂った方がよいのではないか。

【回答】 口から摂取した蛋白質は、体内でアミノ酸に解体され、再合成して蛋白質として体内で消費される。蛋白質を合成するアミノ酸は20種類あり、動物性蛋白質の方が植物性蛋白質より多種類のアミノ酸を含んでいる。因みに一番多種類のアミノ酸を含んでいるのが卵だそうだ。肉や魚の方が大豆より多種類のアミノ酸を摂取することが出来る。
また、人体に蛋白質を摂取するとき、動物性を100%とすると植物性は約70%しか吸収されず30%は毒素として体外へ排出されます。排出しきれない蛋白質は尿素窒素や尿酸として血中に残ります。従って、動物性蛋白質の方が少量で効率よく蛋白質を摂ることが出来ます。吸収率が高く、多種類のアミノ酸が摂れる動物性蛋白質の方が上質とされますが、植物性蛋白質にはそれなりの良さがあるので大豆やお米も摂る必要があります。なお、動物性蛋白質は吸収率が高いだけにとりすぎに注意する必要があります。質問者さんのように、植物性から動物性蛋白質に切り替えると、同じ量の蛋白質を摂ったとしてもタンパク量は多くなってしまい、クレアチニンの上昇に繋がります。クレアチニンの数値が上がるのは、蛋白質の摂りすぎによるものであり、動物性、植物性を問いません。(会場での説明を補足しました)

協会では、低蛋白米を食べることにより、お米から摂る蛋白質を出来るだけ押さえ、おいしくてしかも良質な動物性の蛋白質を摂るよう勧めています。
ところで気がついて欲しいのは、どんなに食事療法に励んでも透析を免れることは出来
ないということです。なぜなら、壊れ始めた腎臓は、どんなに蛋白質を抑えても、蛋白質を処理する度に傷つき衰えるからです。内臓トレーニングでは、血流を良くして瀕死の腎臓に酸素と栄養を届けることによりクレアチニン値を下げています。

【参加された方の感想】
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