第43回 健康セミナー【埼玉県越谷市】を開催いたしました。

質疑応答: ふくらはぎ通電は、運動をすることで代用できるのか?


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【日 時】 2011年7月2日(土曜日) 13:30~16:30(開場13:00)
【会 場】 南越谷健身会クリニック 3階
当日は天気も良く、26名の方がお集まりになりました。
セミナーを開催する際は、事前に参加者の皆さんから、内臓トレーニングや病気に関する質問をいただいております。今回は、いただいた質問とその回答をご報告します。
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質問1 )ご案内ありがとうございます。楽しみにしています。
私は、クレアチニンの数値が2.6前後で推移しております。協会では内臓トレーニングの一環として蛋白質抜きのお米、野菜のみというように蛋白質を極力摂らないような方針でしょうか。私としては、蛋白質は大切な栄養素ですから重視したいと思っているのですが。
回答 )腎臓病の食事制限で最も大切なことは、蛋白質の摂りすぎに注意することです。
肉は良いが、野菜はだめというように食べ物の種類を制限するものではありません。何を食べてもいいんですが、病気の進行状況に合わせて蛋白質の摂取量を制限していきましょうと言うのが食事制限の目的です。腎臓の機能が衰えてくると、摂取した蛋白質を処理しきれず、尿素窒素や尿酸という毒素が血液中に残ってしまいます。これらの毒素を出来るだけ減らすために蛋白質の摂取を控えるのです。
全国腎臓学会のガイドラインでは、基本として体重×0.6となっており、一般的に健常人の1日の蛋白摂取量は60g/日を目安にしているようです。しかし、内臓トレーニング実践者でクレアチニンを下げている人は、クレアチニン値1.0の人は50g/日に、3.0以上の人は30g/日を目標として頑張っています。
一日に摂るタンパク量を考えたとき、エネルギーを失わないためにお米は欠かせません。しかし、お米で蛋白質を摂ると肉や魚などおいしいおかずを制限しなければなりません。そこで、協会では、おいしい肉や魚を少しでも多く食べるためにお米の蛋白摂取を控えましょうと提案しています。
もう一つ、お肉や魚の動物性蛋白質は完全に消化されますが、お米などの植物性蛋白質は吸収率が悪く体内に毒素として残る量が多いのもお米を制限する理由です。このような理由から、協会ではメーカーの協力を得て、「がんばる米」という、おいしい低蛋白米を会員価格でお分けしています。
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質問2 )内臓トレーニングの補助器具は元々主人のために購入しました。主人が亡くなりましたので私が使うことにしました。ところで、私は腰痛(筋肉痛)で、痛みの具合を見て、今はクリニックへ針と電気治療に通っています。一応治療のフルコースをやって貰っています。
私は、歌を教えているので声をしっかり出しますので、腰にくると思いますが、やめれば筋肉が弱るので続けるように、急に止めないようにいわれています。痛むときは声が思うようにでないのです。ご指導よろしくお願いします。
回答 )腰は、行動の要で、腰痛が様々な生活習慣病の発症原因となるので良好な状態を保ちたいものですね。ここでは、ご質問にある筋肉痛からくる腰痛に限ってお答えします。腰痛を患っている人の多くは、「気を付け」をしたとき、重心を本来なら足の親指と人差し指の間と、かかとを結ぶ線上におくべきところ、O脚状に両足とも小指側にハの字状においています。このため、膝が外側を向き垂直に上がりません。そこで、歩を進めるときは多かれ少なかれ腰を回して歩いています。  
ただし、腰だけを回すことはできないため、一緒に肩も振り、その反動を利用して腰を回します。このため、腰痛を持っている人は肩こりも持っている人が多いです。
内臓トレーニングにおける腰痛改善は、足の裏の正しい位置に重心を置くために、両足の親指とかかと、両膝を合わせて膝の屈伸から始めます。その後、肩、腰、膝の血流を良くすることによって凝りを取り除き腰痛を解消していきます。凝りの除去だけでなく血流改善を伴うため、詳しくは静岡で行っている健康教室においでください。
因みに、腰痛が腎臓を悪化させるのか、腎臓が腰痛を引き起こすのか相関関係については分かりませんが、腎臓病多くの方が腰痛を持っています。
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質問3 )ふくらはぎの筋肉運動で血流が改善されるのであれば、運動をすることで代用できると思います。食事で蛋白制限をしながら、どれくらいの運動を続ければ腎臓病が改善されますか。
回答 )ふくらはぎを刺激すれば血流が良くなり、常に新鮮な血液が腎臓に届けられ病状の進行を遅らせることは出来ます。しかし、激しい運動をすると血液は筋肉や骨格筋に集中して使用され、腎臓に回る血液量が減って腎臓機能を衰えさせます。このため、腎臓病の人は激しい運動を制限されています。
内臓トレーニングでは補助器具を使って血流改善を行います。病気で動けない人、仕事が忙しくて運動が出来ない人も、腎臓に常に新鮮な血液を送り届け、腎臓の衰えた細胞を元気にし、クレアチニン値を下げることが出来るのです。