健康雑誌『壮快』記事掲載!:糖尿病が薬に頼らず治る!(2018年2月) 

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2018.2.15発売

内臓機能が回復!
ふくらはぎ刺激で糖尿病性腎症が改善し
透析を回避した人多数

静岡トレーニングクリニック院長・医学博士 廣岡孝

 

透析寸前の患者さんの大きな助けとなっている

 私のクリニックには、糖尿病性腎症に悩む患者さんが、数多く訪れます。糖尿病性腎症は、糖尿病による重大な合併症の一つです。
腎臓は主に、血液をろ過し、老廃物を尿として体外に排出する、浄水場のような役割を持ちます。血液中の糖濃度が高い状態が続くと、腎臓に負荷がかかり、機能が低下。さらに悪化して腎不全に陥ると、人工透析の必要が生じます。
人工透析になると、週に3日ほど通院し、数時間かけて、血液から老廃物を除去しなければなりません。これは体力的にも、金銭的にも大きな負担となります。
ですから患者さんは、「透析だけはなんとか避けたい」と、必死の思いで、クリニックにいらっしゃいます。
これは、私たちのクリニックが提唱する「内臓トレーニング」という療法が、患者さんたちの、大きな助けとなっているからです。ここでは透析寸前の状態から回復し、透析を避けられた改善例が多く見られます。

 

 内臓トレーニング、といっても、内臓を直接鍛えるわけではありません。主にふくらはぎや足の裏などを刺激し、全身の血流を活性化。自律神経のバランスを整えます。
内臓を総合的に健康に導く方法であるため、そう呼ばれているのです。
人間の血液は、動脈を通って3割は頭部へ、7割は心臓から下へと送られます。心臓はポンプの役目を果たし、酸素と栄養が、新鮮な血液にのって各細胞に運ばれます。
しかし、下半身へ送られた血液を心臓に戻すためのポンプはありません。重力の影響も受けて、血液は、下半身に滞りがちになってしまいます。
下半身の静脈血が滞ると、老廃物を回収する役割を持つ、リンパ液の流れも停滞します。すると、体内の各器官の機能が低下し、さまざまな病気を引き起こす要因となるのです。
そこで重要になるのが、「第2の心臓」と呼ばれる、ふくらはぎの役割です。
ふくらはぎを運動などにより刺激すると、ふくらはぎがポンプの役割をして、血液を心臓へ戻してくれます。静脈血の流れがよくなると、リンパの流れも改善します。
~(一部掲載)