第106回 健康セミナー(横浜市)
日 時 2016年6月18日(土)13:30~16:30
会 場 TKP横浜駅西口カンファレンスセンター
「みなとみらい」
横浜市中区にある町名である。この町は、昔、三菱重工業、新港埠頭などがあった工場地帯を、昭和58年から再開発して創られた。2本の大通りとそれに交錯する幹線道路で区割りされた街区には、横浜ランドマークタワーを中核として、白を基調としたホテルやマンションが林立している。ビルの谷間には、ケヤキや銀杏などが植えられた広い並木道が続き、防災拠点となる公園が点在する。地下には電線や光ファイバー、などが埋設されており、美しい景観と、最先端のインフラが整備された夢の街といえよう。
近年、テレビではレトロな昭和を尋ねる旅番組が流行っている。「みなとみらい」はレトロな昭和の街の住民が築いた夢の街だ。昭和びとの夢の中に住む平成びとは、どんな夢を描き、どんな「みらい」を夢みるのだろう。
クレアチニンは下がらないという常識
「クレアチニンは下がらない」は、医師たちの間では常識といえましょう。内臓トレーニング実践者が一生懸命トレーニングに励んで、クレアチニンの数値を下げても、主治医から「誤差のうち」と一蹴されたと、肩を落として協会に報告してきます。この例をはじめとして、病院に行くたびに「治らない」、「半年後には透析だ」などと、「絶望」を突き付けられて意気消沈する実践者が後を絶ちません。
絶望を強いられても希望が欲しい
確かに、腎臓病は不治の病であり、いずれは透析になってしまうのかもしれません。しかし、患者さんにしてみれば、治らないと分かっていても、「希望が欲しい」、「生きていく張り合いが欲しい」。そこで内臓トレーニングを頑張り常識を超えてしまう。
常識を覆す事実に対する反応
内臓トレーニング実践者の中には、クレアチニン4.85から1.81に下げた人や、「もうすぐ透析」と言われてから4年間も透析に入らず頑張った人もいます。内臓トレーニングの実践者が、このような仲間の話を主治医にすると、無視するか、「何かの間違いでしょう」という反応が返ってくるそうです。
従来の常識と新しい常識とのせめぎ合い
人体を構成する細胞の数は、従来60兆個とずっと言われ続けてきました。しかし、2013年に発刊された『人体生物学紀要』(Annals of Human Biology)という雑誌に、その数は37兆2000億個という数字が発表されました。これは、イタリアのエヴァ・ビアンコニという生物学者たちの研究成果です。でも、この発表から3年が経過しているにも拘わらず、この数字は医学界の常識にはなっていません。まだまだ多くの医師は60兆個を常識としています。60兆個と数えた時代より今の時代のほうがより正確な計算をしているにも拘わらず。医師という最高の知識人であり科学者として知識に謙虚な人においてもなお、一度身に付けた常識を大切にし、新しい研究結果を無視してしまうことがあるのです。
常識には一発逆転もありうる
逆に、一時期IgA腎症の治療で扁桃腺を摘出することが勧められました。しかし、近年は摘出しないほうが良いという医師も出てきております。このように、エビデンスに基づいた治療方法が、何かの拍子にひっくり返ることもあります。
このような現象が起こるのは、心とは何か、どこにあるかという医学の究極の課題に代表されるように、まだまだ人体のほとんどが解明されていないからです。今以上に医学が進歩すると、腎臓病は治らない、クレアチニンの数値は下がらないという医学の常識が、ひっくり返るときが来るのではないでしょうか。いや、早く来て欲しいものです。
【参加された方の感想】
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