12月1日開催 池袋セミナー報告 「むくみ」は腎臓病の宿命

◇第135回 池袋セミナー 
1 期日  2018年12月1日(土)13:30~16:30
2 会場  アットビジネスセンター 池袋別館 705号室

2つのむくみとその症状
 むくみとは、血液中の水分が皮膚と皮下組織に溜まった状態をいいます。
むくみは疲労が溜まっているとき発症しやすく、長時間同じ姿勢をとっていたり、運動不足など生活習慣によって発症するものと、心臓、肝臓、腎臓など臓器の疾患によって発症するむくみがあります。
日常生活の中で発症する一時的なむくみは、皮膚がパンパンに腫れますが、腫れている箇所を押さえると数秒間へこんでもすぐにもとに戻ります。
それに対して腎臓など臓器の病気によるむくみは、一度押すとへこんだままでなかなか元に戻りません。
 

腎臓は体内の水分量を一定に保つ機能を持っている
 真夏の酷暑の中で運動をすると、大量の汗をかいて体内の水分量が大幅に減ります。
汗をかけばのどが渇き、排出した水分を補うため、身体は大量の水分を欲します。
このように人間は、水分を排出したらその分を吸収して常に体内の水分量を一定に保とうとします。
このような水分の恒常性を保つ機能を持っているのが腎臓です。
体内に取り込んだ水は、いったん細胞外液に入り細胞と情報交換をして過不足を腎臓に伝えます。
腎臓は糸球体や尿細管で血液中の水分をコントロールして身体の水分量(体液)を一定に保つ機能を持っています。

 
腎機能低下によるむくみ
 私たちの身体は60兆個ともいわれる細胞で出来ています。
その細胞には常に酸素と栄養を運び、細胞から放出される二酸化炭素と老廃物を回収するために血管が張り巡らされています。
では、血液は栄養や酸素はどのようにして細胞に届けるのでしょうか。
栄養や酸素をアミノ酸や糖、炭水化物に分解し血液中に溶かして運びます。
特に酸素は赤血球が、水分は血漿が中心になって血管を通して運びます。
細胞は細胞外液の海の中に浮いており、血液は細胞外液のうちの間質液の中に栄養や酸素を放出し、あとは細胞が自分の力で吸収する仕組みになっています。
逆に、老廃物や二酸化炭素も同じく間質液の中に放出するので血液は両者を選択して放出と回収を行っています。
腎臓の機能が正常に働いていれば、間質液と血液が血管を自由に行き来できるので、身体の水分量(体液)を一定に保つことができます。
むくみとは、血液中の水分が皮膚と皮下組織に溜まった状態といいました。
何らかの原因によって、血液中の水分(血漿)が間質液中へ過度に放出されて、皮膚や皮下組織に溜まった状態を言います。

 
むくみの鍵を握っているアルブミン
 腎臓病患者の血液検査では必ずアルブミンの項目がありますから、なじみのある名前でしょう。
アルブミンは肝臓で合成されて腎臓から排出される微小なタンパク質です。
その働きは、
①水分量を一定に保ち血液を正常に循環させること
②アミノ酸などを目的地に運ぶ運搬作用
があります。
血液中のアルブミンの量が少なくなると、間質液中の水分(細胞外液)を血管内に取り込めなくなります。

 
むくみの解消には血流を活性化しよう
 ネフローゼの患者さんをはじめとし腎臓病患者は、病気が進むと尿にアルブミンが漏れ出し血液中のアルブミン量がどうしても少なくなりがちです。
また、腎臓の機能を保護するため、食事療法としてタンパク摂取量を3.0~3.5mg/dayを勧められるためどうしても少なくなってしまいます。
これによって尿毒症の一つとしてむくみで悩まされることになります。
血液検査におけるアルブミン量の基準値は病院によって多少の差はありますが、おおよそ4.0~5.4g/dlです。
アルブミン量が3.0g/dlを切るとむくみや倦怠感など様々な尿毒症が発症するので、病期にもよりますが、内臓トレーニング実践者は、血液検査ではアルブミンの数値を3.0~4.0g/dlの間に収めることをお勧めします。
しかし、むくみは血液の流れが滞ることに由来します。
むくみの解消には血流の活性化が一番です。自分を信じてふくらはぎ通電・足裏通電に励みましょう。
 

【参加された方の感想】





◆お名前 : 川瀬 様
CREの数値は1.79とか2.13など、注意してみていますが、BUNとの関連などは知りませんでした。
御徒町の健康セミナーに参加して、専用治療器を購入し自宅でトレーニングを始めたいと思っております。
今回のセミナーは大変勉強になり有難うございました。

 
◆お名前 : 匿名希望 様
セミナーに参加して、自分の今の病気の状態を知り、真剣に食事の管理をしなくてはいけないことが分かった。
内臓トレーニングの原理も良く分かった。
いただいたパンフレットを同じCKDの知人に見せた。

 

◆お名前 : 匿名希望 様
人工透析は避けたいが、病院の医師からは腎移植を勧められてます。
家内から提供予定で今週診断します。
透析より制限が無く、ある程度、普通の生活が可能になります。
当然リスクもあり30%が透析の可能性もあるとのことです。
セミナーでは透析退避で優位性をアピールしてますが、腎移植対比でも報告必要性を説明してほしかった!
器具のデメリットとして、高プライスの説明は簡単にあったが、1日4時間も高齢者はともかく普通は不可能だとおもわれますが如何でしょうか⁉
もっと信憑性があがるのでは⁉
優位性の強調した単なる宣伝広報な感じがしました‼

 

その節はお世話様でした。
大変参考になりましたが少し難しかったです。