【はつらつ元気 2016年5月号】記事掲載!

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2016.4.2発売

人工透析を防ぐ!自力で腎機能を改善

独自の「内臓トレーニング」で全身の血流改善を促し、
腎臓の細胞を元気にすれば機能も回復

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-内臓トレーニングについて-

クレアチニン値は低下・維持できる!

 いったんダメージを受けて壊れてしまった腎臓は自然に修復することがありません。
ですから、多くの医師や腎臓病の患者さんは、「低下したクレアチニン値は低下・維持できる!腎臓機能は戻らない、上昇したクレアチニン値は下がらない」といいます。ところが、静岡トレーニングクリニックでは多数の患者さんが、クレアチニン値を改善したり、維持して人工透析を遠ざけることに成功しています。
 上の画像を見てください。向かって右の腎臓は機能を保っているもの。左側の腎臓は機能が低下した腎臓です。腎臓は再生しない臓器なので、画像で黒くなっている部分は回復しません。しかし、血流改善で、生きている部分(画像の白い部位)をより元気に
することはできます。くたびれた腎臓が元気になれば、これ以上進行させないようにすることが十分に可能です。
 腎臓は重要な臓器ですが、他の臓器や神経と同じく細胞からできています。ゆえに腎臓を元気にするには、腎臓を構成するひとつひとつの細胞を元気にすればよいのです。
 そのためには血液循環を改善し、腎臓の細胞へ十分な酸素と栄養を与えてあげることが必須。腎臓に血液が届かなくなると、細胞や組織が活力を失い、萎縮して機能低下が進行します。反対に、血液が届けば組織や細胞が活性化し、進行のストップや改善が望めるのです。
 腎臓を細胞から元気にするために、私たちのクリニックが取り入れているのが「内臓トレーニング」という独自の方法。血流と自律神経(意志とは無関係に内臓や血管の働きを支配している神経)のバランスを回復することで、自然治癒力を高め、腎臓の機能回復をはかります。具体的には、以下の三つを実践します。
●ふくらはぎを刺激して全身の血流をよくする
●足裏を刺激して身体のいちばん弱っているところを元気にする
●自律神経のバランスをとって体内環境を整える

腎機能の回復に効果を発揮する方法

 人間の血液は心臓がポンプの役目を果たし、全身をめぐって酸素と栄養素を各細胞に届け、不要な二酸化炭素と老廃物を回収しています。下半身は心臓よりも低い位置にあり、なおかつ重力の影響を受けるため、とかく血流が滞りがちです。そこで「第二の心
臓」として働くのがふくらはぎの筋肉。ふくらはぎの筋肉がポンプの役割をし、下半身の血流を促進し、血液を心臓へ戻します。すなわち、ふくらはぎの筋肉へ適切な刺激を行うことが、下半身の血流改善を促すのです。
 また、足裏は「内臓の鑑」も呼ばれ、反射区(全身の臓器などへつながるツボ)が集まっています。アメリカやドイツの研究では、反射区を刺激すると、呼応する臓器へ集中して血液が送られることが明らかになっています。
 加えて、血液循環や体温調節、内臓の働きのコントロールなどを司る自律神経の調整を行い、ストレスなどによって乱れた自律神経のバランスを整えます。
 これらの内臓トレーニングは、独自に開発された専用の治療器を用いて行います。人間の体には微弱な電流(生体電流)が流れています。そこで、生体電流を人体へ通電することで、筋肉収縮による血行改善や自律神経の調整などができるのです。
 当クリニックの患者さんは、こうしたトレーニングを自宅で毎日実践。多くの方が腎機能の回復や人工透析の回避などの効果を得ています。

内臓トレーニングの実践者約70%がクレアチニン値を低下・維持!
血圧やヘモグロビンA1cも改善した!!

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-内臓トレーニングの効果について-

人工透析を回避することができた

 静岡トレーニングクリニックに来院する患者さんの多くは、「人工透析は避けられない」との宣告を受けた方々です。しかし、内臓トレーニングの実践によって、人工透析を回避したり、開始時期の引き延ばしができた方、人工透析の回数を減らした方などが
多数います。
 内臓トレーニングを行った腎臓病の患者さん一九二人のクレアチニン値を調べたところ、四五・九%が改善し、二五・五%が数値を維持しています。つまり、七〇%以上が数値の改善や維持に成功しているのです。
 また、クレアチニン値の改善とともに、血圧が下がった人、ヘモグロビンA1cが改善した人もたくさんいます。

多様なタイプの腎臓病が改善する

 クレアチニン値の改善ケースをご覧いただくとわかりますが、腎不全をはじめ、糖尿病性腎症やIgA腎症といったさまざまな腎臓病が内臓トレーニングで改善しています。こうした効果をきちんと得るには、内臓トレーニングを毎日きちんと実践するとともに、食事療法(たんぱく質を控える)や薬物療法などにも真摯に取り組むことが重要です。
 なお、内臓トレーニングを行う際には専用の治療器を使うのが基本ですが、ご自身でふくらはぎを動かしたり、マッサージしたりするのも血流改善を助けます。P100からその方法を紹介していますので、ぜひ実践してみてください。
 方法はともあれ、腎機能が改善することが最も大切。どんな治療法があり、どんな生活をしたら快方に向かうのかを考え、「自分の体は自分でなおす」という意識を養っていきましょう。

本誌編集部員が内臓トレーニングを体験。
左右の足の長さがそろい、全身の血流がよくなった!

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-体験レポート-
 内臓トレーニングでは、どんなことを行うのかを本誌編集部員・S(50歳)が体験しました。
 なお、本来は三時間以上かけてじっくり行うそうですが、当日は時間がなかったので簡易的な実践になりました。
 自分ではまったく気づいてなかったのですが、体がゆがんで左右の足の長さが違うとの指摘を受けびっくり。また、腸が弱っていること、更年期のせいで真冬でも汗をダラダラ流すほどのひどいほてりがあったのですが、実際には体が冷え切っていることもわかりました。
 トレーニング後には足の長さがそろったうえに、がんこな肩こりも楽に。カチコチにこり固まっていた体が心地よくゆるみ、夜はぐっすり安眠できました。