5月18日開催 大阪セミナー報告 内臓トレーニングはいつ始めたらよいか

◇第140回 大阪セミナー 
1 期日  2019年5月18日(土)13:30~16:30
2 会場  第二吉本ビルディング貸会議室 C 室

はじめに
セミナーでは参加者から、いつ内臓トレーニングに取り組んだら良いかとの質問を受けます。
それに対して講師は、次のような下図を示して回答しています。

 
内臓も老化する
私たちの身体は年を取るにつれて老化していきます。
肺も心臓も肝臓も24時間、一生働き続けるため、30歳ごろから老化が始まります。
腎臓もその例に漏れず、老化を逃れることはできません。腎臓の老化のメカニズムをお話してみましょう。

 
糸球体の動脈硬化が腎臓老化の要因の一つ
腎臓も24時間働き続けなければなりませんから、腎臓を構成している200万個の糸球体は年齢と共に徐々に壊れていきます。
壊れた糸球体は復活することはありませんから年齢と共に糸球体の数が減少していきます。
残った糸球体は、死んでしまった仲間の分まで働くために糸球体内の血圧を上げてオーバーワークを強いられます。
この状態が何年も続くと、糸球体内の血管が動脈硬化をおこして、糸球体は次々に過労死していきます。

 
腎臓の老化は60歳ごろから始まる
一般的に、腎機能が正常のときの30%以下になると慢性腎不全と診断されます。
男性の場合は60歳ごろから慢性腎臓病を発症し、病気の進行に伴い80歳ぐらい、丈夫な人でも90歳前後には腎臓の寿命が尽きるといわれています。
例外的に100歳を超える人もいますが。
日本透析医学会によると2016年の透析導入患者の平均年齢は69.4歳となっています。

 
オーバーワークの糸球体を大切に使うことが腎臓病治療
死んでしまった糸球体はもうどうにもなりません。
したがって、腎臓病治療の大原則は、生き残ってオーバーワークをし続けている糸球体をできるだけ大切に使い、腎臓を長生きさせる方法しかありません。
腎臓を長生きさせる方法については内臓トレーニングのホームページを参考にしてください。

 
病気による糸球体の機能低下の様子を図に表わしてみると

図には、縦軸に腎臓が壊れた程度を%で示し、横軸に腎臓が壊れていく期間を示してみました。
赤い矢印は、健康な人の腎臓の機能低下の様子を、青い矢印は腎臓病患者さんの透析に至るまでの機能低下の様子を表しています。
健康な人の腎臓の機能低下は老化によるものですから大変ゆっくりです。
しかし、腎臓病患者さんは、腎臓が壊れる病気ですから機能低下の度合いが急激であり、機能停止までの期間も短くなります。
この前提を踏まえて、糸球体の残っている度合いが50%の人と30%の人と10%の人を表中に位置づけてみました。
なお、赤は元気で働いている糸球体を、黄色はオーバーワークで瀕死の糸球体を、そして、黒は死んでしまった糸球体を意味しています。

 
「今でしょう」、決断したときがベストタイム
内臓トレーニングは、病気による急激な機能低下を食い止め、健康な人の老化の速度に戻すことを目的にしています。
このグラフを見ると、老化のレベルに戻すためのトレーニング量は、10%の人の方が、30%の人や50%の人よりも、はるかに大量のトレーニングをしなければならないことがお分かりでしょう。
逆に言えば、10%の人は、老化の速度に戻すことは叶わず、透析に入る時期を少しでも遅くすることが主目的になります。
実践者の中には、Creの数値を1.66mgから0.95mgの基準値に戻した人もいるし、Cre4.85mgからCre1.81mgまで下げた人もいます。
このような効果を見ると、内臓トレーニングに取り組むのに最善の時期というのはありません。
決断したそのときがベストタイムといえるでしょう。最高の結果を出そうとするならば、Cre1.66mg以下で取り組んで基準値に戻し、その数値を9年間維持し続けている実践者の例を参考にしてみましょう。


【参加された方の感想】






◆お名前 : 出口 様
家内は静岡にはいけていませんでしたので、今回参加させて頂き私の食事サポートのあり方をアドバイス頂き非常に参考になりました。
また、私はクレアチニンが上昇して少々落ち込んでいましたが、血液検査の変化の良い点を指摘頂き、今後の意欲を頂くことができました。ありがとうございます。

 

◆お名前 : 匿名希望 様
講師の説明は明確でよかった。
腎臓病のメカニズム理解できた。
治療器もう少し安ければと思います。

 

◆お名前 : 匿名希望 様
大変参考になったし、興味深く聞けた。
まだ何もしていないが、安心感を感じた。

 

◆お名前 : 匿名希望 様
先生のお話はまさにその通りで、大丈夫と思っていたら透析という言葉がチラホラ出てきて、このまま薬を飲んでいても状態は悪くなるばかりで何とかしないとと思いました。
セミナーに参加して血液検査の見方を教えてもらえたり実例を聞いて確信が持てるようになりました。
なにより、腎機能が良くなるという事に希望が持てました。
セミナーに参加させていただきありがとうございました。

 

◆お名前 : 匿名希望 様
主人が透析になるかもと病院で言われて、何とか透析だけは避けたいとの思いで、セミナーに参加させて頂きました。
血液検査の結果の見方を教えて頂き、とても分かりやすかったです。
食事制限で、たんぱく質の量、塩分をはかってつくる調理方法をまた、詳しく教えて頂きたいです。
腎臓病で悩んでおられるかたがおられたら紹介したいです。
ありがとうございました