クレアチニン値で見る腎臓病の推移

【1】 腎臓病は病気の初期の生活が勝負
腎臓病は不治の病といわれ決して治らない。しかし、節制した生活と食事療法を行えば病気の進行を遅らせたり改善させることはできる。
普通、腎臓病は透析にいたるまで約20年という。しかし、暴飲暴食や疲労の蓄積などの不摂生な生活を送ったり、強いストレスが加わると透析まで10年の場合もある。過去にクレアチニンが4.0を越えて3ヶ月で透析に入った人もいた。
しかし、規則正しい生活と食事療法を徹底すれば透析までの時間を20年から30年に延ばすことも可能なのだ。つまり、病気になったそのときに対策をとることが大切だ。
多くの人は、腎臓病と診断されても自覚症状がなく日常生活に不自由を感じない。このため、診断されても何の処置もせずに過ごし、透析に入るといわれて始めて慌てる。
しかし、それでは遅い。日本人間ドック学会によればクレアチニンが2.4を越えたら重症、5.0になったら既に手遅れという。
【2】 腎臓病は、クレアチニン値から発症から透析までが4期に分けられる。
下の表は、腎臓病の専門医が一般の医師に示した治療のガイドラインである。
例1
病気の進行具合 クレアチニン値
第1期 要経過観察 男性が1.2~1.3mg/dl、女性が0.9~1.0mg/dl
第2期 中程度の腎不全 男女とも 1.5mg/dl以上
第3期 重症 男女とも 2.4mg/dl以上
第4期 回復困難 男女とも 5mg/dl以上
第5期 人工透析に入る目安 男女とも 10mg/dl以上
日本人間ドック学会の判定基準を編集
例2
病気の進行具合 クレアチニン値
第1期 腎機能の低下 1.0以下 腎機能は約50%だが症状は出ない
第2期 腎機能の障害 2.0~3.0 腎機能は50~30% 人によっては症状が出てくる
第3期 腎不全 3.0~8.0 腎機能は30~10%に低下、薬での治療、食事療法を行う。
第4期 末期腎不全 8.0以上 この段階では尿が殆どでなくなるので尿毒症がおき、
重大な症状を起こして命に関る。
第5期 人工透析に入る。又は腎臓移植を行う。
【3】 腎臓病に対する医師の対応
例1をみると、第1期は「要観察期間」としている。
例2をみると、第3期になってはじめて「治療」が行われる。
腎臓が50%壊れたから腎臓病と診断し、その腎臓が現在進行形で損壊しつつあるのに医師は特に治療を行わないのだ。多くの医師が腎臓病と診断した後、心配する患者本人に向かって「まだ大丈夫ですよ。」とにこやかに微笑むという。「まだ」はこんなことを意味しているようだ。
A 「まだ」治療する必要はありません、経過を観察しましょう。
B いずれ透析になるが「まだ」十分時間がありますよ。
一般の医師の多くは、「腎臓病は治らない、いずれは透析に入る。」と考えている。
【4】 さて、クレアチニンて何だろう
クレアチニンとは、筋肉運動のエネルギー源となるクレアチンが代謝されて残った老廃物である。この物質は、血液中にあり腎臓の糸球体で濾過され尿として排出される。正常な糸球体であればクレアチニンの殆どは尿として排出されるが、糸球体が悪くなると、ろ過が進まず血液中に残る。
クレアチニン値とは血液1dl中に残ったクレアチニンの量を数値化したものである。
【5】 糸球体は壊れ始めると瞬く間に全壊する。
糸球体は、左右2つの腎臓にそれぞれ100万個ずつあるが年齢と共に老化していく。それ以外に、暴飲暴食、過度の疲労やストレス、長期にわたる風邪などで大きく損傷する。糸球体が50%ほど損傷したとき腎臓病と診断される。
考えてみよう。残された半分の糸球体は、あなたが生きていくために必要な血液ろ過を全部請け負うことになる。その負担は健全な糸球体の2倍になる。当然負担に耐え切れず徐々に壊れる。糸球体の損傷が続き、全体の4分の1になればその負担は4倍になり損傷の度合いは更に進む。こうしてクレアチニンが4.0を過ぎるとアットいう間に透析になってしまう。糸球体が、一旦壊れ始めると負担が負担を呼んでどんどん壊れていく仕組みがお分かりなったでしょうか。
【6】 腎臓病の症状
<尿の変化>
・夜間の排尿回数が増える。 ・排尿の回数が減る
・尿があわ立つ ・尿の色が濃い。
・尿が赤みを帯びたり、コーラ色の尿が出る。
<体調の変化>
・手足がむくんではれぼったい。 ・肩が凝る。
・頭が痛い。 ・関節が痛い。
・食欲がない。 ・吐き気がする。
・動悸がある. ・息切れがする。
・皮膚に細かな紫版が出る。 ・体重が短期間に増減している。
・疲れを感じる。 ・体がだるい。
【7】 透析に入ると合併症が出てくる
虎の門病院腎センター内科 原 茂子氏によると透析になると以下のような合併症が発症するという。
ア 血管系合併症・・・心血管系、脳血管系
イ 高血圧、低血圧
ウ 腎性骨異栄養症・・Ca,P代謝異常、副甲状腺関連合併症、透析アミロイドーシス
エ 腎性貧血
オ 感染症
カ 動脈硬化
キ 栄養障害
【8】 クレアチニン値が3.0まで、腎臓機能が50%残っているうちが勝負
病気の進行段階をみると、第1期は要観察期間であり、第2期は軽い症状しか出ていない。この段階で50%生き残っている糸球体をしっかり温存し、壊れるのを防ぐ努力をすることが大切だ。
それには、腎臓病と宣告されたその時期から疲労を溜めず、ストレスを溜めない規則正しい生活と食事制限を実施する必要がある。
【9】 内臓トレーニングはクレアチニン値を少なくする効果がある
現代医療では、クレアチニン値は決して下がらないというのが常識だ。でも、内臓トレーニングの実践者は例外なくクレアチニン値が下がる。
内臓トレーニングを始めて、IgA腎症の青年の薬が完全になくなったり、ネフローゼの男性がクリアランスもクレアチニン値も正常な数値に戻った事実がある。
これを医師に報告しても信じようとはしない。
でも、腎臓の損傷が止まれば、まして機能回復が期待できるならばやってみる価値はあるのではないだろうか。
【10】 透析は常に死と隣り合わせ(透析20年の齋藤さんの手記です。お読み下さい。)
透析は甘いものではない
腎臓病が悪化したら、透析を受ければよいと安易に考えておられる方々に、決して、透析はそんなにあまいものではないと気づいていただき、絶対に透析になってはいけないと叫び続ける体験者の声に耳を傾けて欲しいのです。
その一端を話してみましょう。
今日は、隣のベットで透析している仲間が、透析中に意識不明に陥り、主治医や看護婦が必死に手当てをする事態になりました。
このような光景は、透析中に度々発生し、心臓停止で救急隊員が入り込み、担ぎ込まれてゆく仲間もいて、次は自分の番かと恐怖におののくこともあります。
そして、救急車で緊急病院に行った仲間が戻ってこなかったりと、それはそれは、日々、壮絶ないのちの現場に身を置く透析の現実を分かって欲しいのです。
勿論、透析しながら長生きするために課せられる厳しい自己管理も、患者さんを苦しめます。
(水分や食べ物の制限など、こんなに辛い病気はありません)
どうか、私のような患者の声をしっかり受け止め、あなただけは、透析をしないで済むよう自己管理のあり方に目を向けてください。
今後、腎臓病の自己管理のあり方についても、私の体験を通して学んだことをこのブログで書いてゆきます。
腎臓病や肝臓病時における自己管理のキーワードは、酸化ストレス対策につきます。
医者も教えてくれない、手段もない、酸化ストレス対策のあり方について、順次書いてゆきますので、お役立てください。
シャントの管理
血圧管理や日常の生活管理(身体の冷えを防ぐ、疲れやストレスの回避など)などいろいろありますが、私のように透析をながくするものにとっては、もっとこまかな自己管理にも気を配らないと順調な透析人生を過ごせないことも分かってほしいのです。
それは、透析者にとっていのちとまで大切なシャントについての配慮(自己管理)も指すのです。
具体的に書いてみます。
このところ、左腕のシャント部分の皮膚の一部が、赤く腫れて硬くなってきたのですが、このまま皮膚トラブルが続き、シャントの血管に及ぶと透析ができなくなることもあります。
そうなれば、新たに、反対の右腕にシャント手術を受けなければなりませんが、両腕にシャントを作ることが身体にとってどれほどのハンデがあるか思うと簡単には諦めきれません。
このような場面に遭遇した時、ほとんどの人は、皮膚に炎症があるので、主治医に進言して軟膏や塗り薬等を出してもらい対処することと思いますが、ここでいう、私の自己管理とはこれとは違います。
透析すればいつまでも生きていられると思うのは間違い
皆さんこんにちは。
今日は、透析前の休憩室で交わされた患者さん同士の会話からそのまま書いてみます。
その内容とは、ご婦人の方で透析15年位の患者さんが、両足の感覚がなくなり、痛みとしびれに悩まされておられるということでした。
このような現象は、透析者の人に見られる合併症のひとつで、これがひどくなると足の壊疽や切断がまっているのです。(動脈に石灰化が生じ、血行障害がひどくなる)
これに対して、今のところ、遺伝子技術での血管再生治療の本格的な目途はたっていないため、私も含めて、透析者はこの不安を抱えているのです。
私は、これらの合併症を少しでも回避、抱え込まないよう、独自の自己管理を実行しています。
それは、血行障害を抑制するために、第2の心臓といわれるふくらはぎを鍛える医療用具の使用と、
細胞の代謝阻害(酸化ストレスによる)を防止する電位治療器の利用です。
これらの事は、自らの責任と努力で行わなければ、合併症の予防はできないのです。
このように、透析は、受けていればいつまでも長生きできるほど、生易しいものではないことを是非とも
認識していただき、あなただけは透析になってはいけないのです。
食事制限の辛さ
私は、無尿の透析患者なので、スイカや生の果物に多く含まれているカリウムの取りすぎに最も注意を払わねばならないので、思い切り食べることができないのです。
それは、健康な人のように、尿としてカリウムを排泄できないので、血中(細胞)にカリウムが溢れて、心臓停止が起きるのです。(透析患者は、毎年、カリウム取り過ぎで命を落す人が後を絶ちません)
それでも、我慢できない時は、スイカの風味や味を口中で感触するだけに止め、噛み砕いたスイカを飲み込まないで吐き出すのです。
勿論、これは、スイカに限ったことではなく、生のミカンやリンゴなどなど季節の果物がでた自分には、
恥ずかしいけれど、これで食べたつもりになって我慢しているのです。
こんな思いをしなくても済むように、透析になってはいけないのです。
当然、いただいたスイカは、隣近所にお裾分けしたことは言うまでもありません。
腎臓病の方々、カリウムをあなどってはいけませんよ。
特に、透析者、それも、私のように無尿になっている人は。
合併症の例(眼底出血)
私も、ブログでは、とても病気の心配や不安などないような感じにみえると思いますが、内実は、日々、これから予想されるいろいろな合併症の不安や、毎週でてくる検査結果に一喜一憂したり、突然透析仲間がなくなったりと、それは恥ずかしいくらい不安におそわれることがあります。
今まで、4度に及ぶ手術体験がありますが、1番、私を不安のどん底に陥れたのが、右目の硝子体出血に見舞われた時でした。
何せ、手術できると明言する医師にめぐり合えず、約4年間も、眼底出血で目の奥から血液がしたたり落ちるのが分かる時の恐怖といつたら、思い出すだけでぞっとします。