メタボ対策の漢方薬、売れて売れて…05年の45倍

薬局やドラッグストアで買える大衆薬(OTC医薬品)の国内販売額が、06年度、07年度と2年連続で拡大した。メタボリックシンドローム対策の漢方薬や、医師が処方していた成分を大衆薬に転用した商品が伸びた。特定保健用食品(トクホ)や健康食品に押されて減り続けていた売り上げが、ようやく底を打ったようだ。

市場調査会社インテージによると、大衆薬の05年度の販売額は前年度比0.3%減の1兆1455億円。06年度は同0.7%増の1兆1537億円、07年度は同2.3%増の1兆1800億円と、2年連続で上向いた。

 市場を引っ張ったのは漢方薬。05年度の300億円が、07年度には464億円に拡大した。中でもメタボ対策の漢方薬(防風通聖散)の売り上げは07年度は135億円で、05年度の45倍に達した。医療用医薬品から転用した薬では、しみの改善薬や総合かぜ薬なども売り上げが伸びた。

 背景には、メタボの予防と解消を目的にした特定健診・特定保健指導が、今年度からスタートしたことがある。さらに、国は医療費負担を抑えるため、自分の健康を自ら管理する「セルフメディケーション」を提唱。大衆薬利用の後押しをしている。

 製薬関係者は「病院に通う一歩手前で自身で対処しようとする意識が高まり、大衆薬が注目された」と話す。

 ただ、08年度に入って4〜6月は前年割れ。業界関係者は、天候不順などで虫よけ剤など「季節物」が伸び悩んだと分析している。(諏訪和仁、田幸香純)

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 大衆薬を引っ張る漢方薬を、製薬メーカー各社は06年から次々と売り始めた。

 小林製薬が06年3月に発売したのが「ナイシトール85」。脂肪燃焼を促す「防風通聖散」の錠剤だ。漢方名ではなく「内脂肪を取る」という言葉を連想させた名も当たった。06年度は5億円の売り上げを見込んだが35億円売れ、07年度も54億円と予想を超える結果に。08年度は57億円を見込む。「メタボ市場は広がっており、見込みを超える可能性はある」という。

 ロート製薬は7種類の症状に効く「和漢箋(わかんせん)」シリーズを06年11月に販売。発売開始から5カ月で12億円、07年度は35億円を売り上げた。クラシエ薬品は06年10月に「漢方セラピー」を出し、現在は43品目に。すでに販売していた漢方薬の底上げにもつながり、ダイエット関連の漢方薬の売り上げは07年、前年比約1.6倍に伸びたという。
朝日新聞 - 2008年7月9日