健康ウオーキング体しなやか心軽く4つの効果
ウオーキングには主に四つの大きな健康効果がある。
いま注目されている分野が医学的効果だ。肥満や高血圧、脂質異常症、糖尿病などが合併したメタポリック症候群は内臓脂肪蓄積と、インスリンの働きが低下したインスリン抵抗性が主な病態だが、歩くと内臓脂肪は減少しインスリンの働きも改善する。その結果、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などの発症も予防できる。また、よく歩く人は死亡率が低く、元気に長生きするとの報告もある。大腸がんや乳がんなどのがんも予防が可能。坂道や階段などを歩くウオーキングでは骨粗しょう症を回避し寝たきりになるのを防ぐ。
二つ目がウオーキングの体力増進効果。エクササイズ・ウオーキングやロング・ウオーキングを続けると心肺能力が改善して最大酸素摂取量も増加する。さらに筋力や筋持久力も強化され、速く、長く歩けるようになる。
凸凹道や砂利道、砂浜を歩くと身体のバランス能力も回復する。歩く前後のストレッチや柔軟体操を習慣化すると体も柔らかくなるだろう。
心理的効果が三つめ。適切なリズムで歩くとリラックスでき、家庭や職場でのストレスの解消にもってこい。雄大な景色、青空、白い雲、緑の湖畔、大海原、砂丘、木の香り、小鳥のさえずり、滝の音、早朝のすがすがしい感じ、そよ風の気持ちよさなどに触れると、日ごろのイライラ、不安やうつ傾向などはすっかりなくなり、気分も改善して体調もよくなる。
よく歩く人はいつも明るく朗らか。高齢者では脳の血流も増し、注意力もよくなり認知機能の改善も認められる。
最後は社会的効果。ひとりで歩くのもよいが、ウオーキングイベントに参加して大勢の人と一緒に歩くのもまた格別だ。初めて会った人ともすぐ友達になり、にぎやかに話しながら歩くのも楽しい。普段話さない孫世代の若者との会話も刺激になる。楽しく歩いてもらうために、イベントの裏方のボランティア活動に精出している人もいる。
日本経済新聞2007.10.21(日本ウオーキング協会副会長 泉 嗣彦)