政管健保の国庫負担、健保・共済が肩代わり・厚労省案

 厚生労働省は28日、中小企業などの従業員と家族が加入する政府管掌健康保険(政管健保)への国庫負担を削減し、大企業の健保組合などに一部を肩代わりしてもらう方針を自民党厚生労働部会で表明した。

来年度予算編成で社会保障関係費を抑える策の一環。肩代わりを「医療保険制度一元化に向けた重要なステップ」と位置づけ、政管健保と健保組合、公務員の共済組合の一元化を検討する構想も明らかにした。

 医療保険の一元化は将来の検討課題にあげたことはあるが、予算編成過程で具体的な検討方針を示したのは初めて。厚労省は政管健保と健保組合の財政を巡り、保険料率や加入者の給与水準に「大きな格差がある」と強調。財政が弱体化している政管健保を強い健保組合が支え、「格差を解消すべきだ」と訴えた。

政管健保の医療給付費は念6兆7千億円。8千4百億円を国費で賄っている。厚労省は国費のうち2千2百億円を削減したうえ、健保組合に比べ割高な保険料率を7百億円分下げ、その分を健保組合から千9百億円、共済組合から千億円拠出してもらう考え。来年度予算ベースでは千億円程度の国費削減になる。

計画は予算編成で社会保障費の伸びを抑える財源案として浮上した。部会では「こんな重要な話を『国の歳出削減ありき』で検討しようとするのはおかしい」との批判が噴出。健保・共済組合や経済界などの反発も必死だ。

(07:02 日本経済新聞 2007年8月29日)