モヤモヤ病 遺伝子発見

日本経済新聞 2010年11月8日 東北大 脳梗塞予防・治療に道

東北大学の呉繁夫准教授らは脳血管の異常で脳梗塞や脳出血などを起こす『モヤモヤ病』の発症に関連する遺伝子を突き止めた。健康な人とモヤモヤ病の患者の遺伝子を比べたところ、関連遺伝子の異常があると発症リスクが190倍に上がっていた。新しい診断・治療法の開発につながる成果という。

モヤモヤ病の患者約70人と健康な人約450人のDNA(デオキシリボ核酸)を調べ、約78万ヵ所の遺伝子を比較した。その結果『RNF213』と呼ぶ、働きがわかっていない遺伝子に共通の異常が見つかった。モヤモヤ病の患者の7割は同じ遺伝子の異常があった。異常がある人は、モヤモヤ病の発症リスクが健康な人の190倍になっていた。

モヤモヤ病は脳の動脈が細くなったり細い血管が出血したりして脳梗塞や脳出血を起こす難病。日本人に多く、子供の発症が目立つ。画像診断で細い血管が煙のようにもやもやと見えるため、この名称がついた。脳血管のバイパス手術などで治療するが出血後では難しく、早期発見が求められていた。今回の成果を使えば、遺伝子検査などで病気の発症リスクを見極められる可能性がある。異常があった遺伝子の働きを調べれば、新たな治療法の開発にも役立つ。