病気腎移植「残して」

宇和島徳洲会最終報告
大半を容認、適切

 宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師(六七)が行った病気腎移植十一件について検討してきた院内の調査委員会は十二日、松山市のホテルで記者会見し、大半を「容認できる」「適切」とする最終報告を公表。記者会見した貞島博通院長は「世界では病気腎移植を行っている国もある。ぜひ残してほしい」と強調した。

 病気腎移植の妥当性を否定した関係学会や、原則禁止とした厚生労働省の見解と食い違う内容。調査委は「患者の個別事情など医療現場の状況を加味した結論」と説明している。
 また厚労省が病気腎移植を理由に診療報酬の返還を求める方針を固めたことに関し、病院側は「(問題になる前)県や厚労省に病気腎だと伝えたが、通常の移植として請求すればよいと言われた」と反論した。
 報告書は、同病院で摘出された六件について、ネフローゼ二件は問題ありなしとの「両論併記」とし、腎動脈瘤(りゅう)一件を「容認できる」、尿管狭窄(きょうさく)三件を「適切」と評価。移植十一件は、ネフローゼ二件が「問題あるが全否定できない」、腎がん二件を「容認できる」、腎動脈瘤など七件を「適切」とし、病気腎移植を肯定した。
 日本移植学会が派遣した雨宮浩委員は「摘出に大きな疑問が残り、医の職業理念も欠けている」との意見書を添付し、記者会見には同席しなかった。万波医師も出席しなかった。
 同病院は十一日に報告書を愛媛県に提出。厚労省にも送付される。

2008年1月13日 静岡新聞