インスリン維持の機構解明 日米チーム、化学物質が作用
2010/06/28 02:02 【共同通信】
妊娠に伴い、血糖値を下げるインスリンの効果が低下するが、インスリン分泌細胞が増えて血糖値上昇を抑えている。この細胞増殖は、化学物質「セロトニン」の作用によることをマウス実験で解明したと、綿田裕孝順天堂大教授と弘前大など日米のチームが27日付米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表した。
細胞が十分に増えないと妊娠糖尿病などになる恐れがある。セロトニンは人間や動物の体内にあり、消化管の運動や精神活動への作用が知られている。綿田教授は「セロトニンの働きを促進させることで妊娠糖尿病の治療法になる可能性がある。(インスリンの分泌低下や肥満などで起きる)2型糖尿病の治療にもつながるかもしれない」と話している。
綿田教授らは、妊娠期のマウスでは、インスリンを分泌する膵臓のベータ細胞で、セロトニン合成酵素に関係する遺伝子がよく働いていることを見つけた。
培養したベータ細胞にセロトニンを投与する実験でベータ細胞が増殖。また妊娠期のマウスにセロトニンの働きを抑える薬を投与すると、ベータ細胞が増えず血糖値が上がった。




