第3回石垣島健康教室を開催しました。

 5月22日、23日の二日間、スポーツショップ イーグルの3階で健康教室を開催しました。脳梗塞の人を中心に2日間で23名の方が内臓トレーニングを体験され、その効果を実感されました。今回で3回目となりましたが、主宰の黒島さんの人柄と与那原さん下地さんのリハビリ効果とで今までにない数の体験者が集まりました。特に黒島さんは石垣島と東京を行き来して激務をこなしている中で、内臓トレーニングの普及に努めていただき本当に感謝以外の言葉がありません。特に声を大にしたいのは、トレーニングの良さを信じてボランティアで活動してくれていることです。本当にありがとうございます。

 さて、私たち協会は、進行性核上性麻痺のTさんから多くのことを学んだ。
健康教室の初日、Tさんは難病から来るストレスのためか、杖にすがってゆっくりしたテンポで会場に入ってきた。顔も沈んでおり、こちらから声をかけても一呼吸おいて小さな声でゆっくりした返事しか返ってこなかった。内臓トレーニングを体験したところ、杖が取れ、リズミカルな2足歩行はもちろん走ることもできるようになった。声も小声から大声となり、言葉もはっきりしてきた。顔に生気がよみがえり眼が輝いてくると、みんなに積極的に話しかけるようになり冗談も出るようになった。体の急激な改善を感じ取ることによって将来に希望が出てきた瞬間だ。奥さんにも笑顔が戻る。
 Tさんのたっての願いで次の日も体験に現れた。昨日、会場に入ってきた姿はどこから見ても病人だったが、今日は姿勢も良く動作もきびきびしており、快活に会話する姿は健康そのもののように見えた。意識の持ちようで人が大きく変われる典型的な例と言える。2日目の体験終了後、本人は是非内臓トレーニングに取り組みたいと強い意思を示した。しかし、奥さんはしばし考え取り組むかどうか数日の猶予期間がほしいと言う。周囲にいた参加者のほとんどは奥さんの言葉に意外感を持った。でも、奥さんと話すうちに、難病を抱える本人と家族が抱える様々な問題点が浮んできた。
 まず、難病患者は不治の病を宣告されても、心の奥底には強烈な「治りたい、生きたい!」と言う欲望を持っている。このため、何にでもすがろうとして、気の毒に思った善意の知人たちが勧める治療法を次から次へと試すことになる。しかし、どの治療法も思ったような効果は出ないことからすべてに意欲を失ってしまうと共に、誰の言うことも聞かなくなる。そして、努力の出ない失望感から自助努力を捨ててすべてを人に頼り切るようになっていく。家族にしてみれば、回復を願う本人の希望どおり高額な器具や薬を買ってもすぐに止めてしまうし、アドバイスは何にも聞かないし、頼られるばかりで負担感ばかりが募る。難病患者とその家族の陥るマイナスのスパイラルだ。
 奥さんにしてみれば、こちらの言うことはちっとも聞かないくせに、体験したときだけやる気になっても長続きはしないだろうし、最後は私がトレーニングをさせることになるだろう。猶予期間を置いたのは奥さんにこんな思いがよぎったからではないだろうか。
今回のTさんとの出会いにより


  1. 難病を抱え、人生のすべてに失望している人にも「治りたい!」という強烈な願望があることが分かった。

  2. 内臓トレーニングはそういう人びとの心に灯をつけてやれる健康法であり、さらに多くの人びとに体験してもらうようにしたい。

  3. 難病患者は人に頼る傾向が強い。病気と真正面から向き合い自分の力で内臓トレーニングに取り組むよう説得していくことが大切である。

  4. 家族は患者に振り回されている。家族の悩みを理解し支援することにより信頼を得ていく必要がある。

  5. 内臓トレーニングの良さを、本人と家族に理解してもらうだけでなく、時には、当事者周辺の人にも理解してもらう必要もある。


 もし、Tさんが内臓トレーニングに取り組むことになったなら、まず、Tさんには内臓トレーニングの良さを実感してもらうことによって期待に応えていきたい。
 また、奥さんには、ご主人と生活することから発生する様々な悩みを理解したうえで、うつろで無気力な日々を送る姿から、将来に希望を持って嬉々として生活する姿に変えていくことにより信頼を勝ち得ていきたい。