2010.5 Fさん(64歳・男性)茨城県在住 パーキンソン病歴10年

 内臓トレーニングを実践している友人が、本人と奥さんを連れてやってきた。
歩行は介助無しでは歩けず、動作が緩慢。背が丸くなり顔がうつむいてしまう。下肢のむくみがひどく、血流が滞り、足首などが黒ずんでしまっている。薬は3時間おきに飲んでいるという。
 普段眠れないといっていたが、トレーニングを始めるとすぐに鼾をかいて眠りだした。
 約4時間のトレーニングにより、ふくらはぎのむくみがとれ、背中が伸び、顔も真正面を向いて首が回るようになった。その後、1人で立てるようになり、自由に歩けるようになった。走り方を教えると元気に走り回れるようになり、塞ぎ込んでいたFさんは笑顔で冗談を言うほどに元気が出てきた。奥さんは感動して涙を流し、友人たちもここに連れてきて良かったと大変喜んでいた。
 病気になる前のFさんはユーモアいっぱいの明るい性格だったが、病気の進行と共にふさぎこんで、寡黙になっていったという。自由に走れるようになると、奥さんや友人に何度も何度も走って見せ、来たときとはまったく違った表情になった。まだまだ体力も気力も残っていたのに、「もう治らない。」という呪縛が希望を奪い、車椅子に縛り付けるという結果になっていたようだ。希望さえあれば歯を食いしばってでも頑張って生き抜こうとするはずだ。病人にとって「生きる希望」が如何に大切かを教えられた一日だった。