2010.2 Tさん(女性) パーキンソン病

 既に内臓トレーニングに取り組んでいる友人の紹介で、ご夫婦でクリニックにやって来た。背中が丸まり、よだれが出てしまい、体が右側に傾いてしまっている。
最初の1時間は、ドクターと病気や薬のことに限らず生活のこと、将来のことまで幅広く話し合った。話し合いの中で、日ごろデイサービスで体操を頑張っており、治りたいという気持ちも強く、ご主人も一生懸命協力していることがわかった。
  体は、首の重さを右肩で支えるため体全体が右側に傾き、首周りが硬直している。
 トレーニングで、首周りの硬直をほぐし、肩甲骨が動くようにし、左右のバランスを整えると、背筋が伸び、前をむいて綺麗に座れるようになった。その後の歩行訓練でベッドから一人で立てるようになり、ほんの少しだが歩けるようになった。長い車椅子生活で脚の筋力が落ちているため、そのまま一人歩行はできない。ご主人が手を繋いで歩行訓練を続けた。来たときは、まったく歩行ができず、車椅子に乗るにもご主人が完全に抱きかかえていたが、帰るときは自分の足で送迎車まで歩き一人で車に乗り込んだ。家に帰って歩行訓練を続け、筋力がついてくれば車椅子から脱出できるだろう。お二人とも満面の笑みをたたえて帰っていった。
  思うに、私たちは、動作が健常人のペースについていけなくなったからとか、転んだら危ないからといって、まだ歩行能力があるのに車椅子生活に入れてしまう。このように、病人に良かれと思う配慮が、実は病人の能力をそいでしまっている。遅くても、多少の粗相があっても、病人が自分の体を使って自分のリズムで生活すれば病気の進行は遅くすることができるのだが・・・。Tさんが身の回りのことをもう一度自分でできるようになって欲しいものだ。ご夫婦二人三脚で、内臓トレーニングを根気よく続けていただきたい。