血液検査正常値に個人差 東大、理研 46個の遺伝子発見
2010年2月9日7時56分配信 産経新聞
健康診断などで行う血液検査の結果を左右する46個の遺伝子を、東大と理化学研究所の研究チームが日本人のゲノム(全遺伝情報)解析で発見した。肝機能などの数値は、遺伝子のタイプによって個人差が大きいことが判明。その人の体質に合った基準値を設けることで、より正確な診断が可能になる。米科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」(電子版)に8日、発表した。
発見したのは赤血球、肝機能、腎(じん)機能、尿酸、心筋梗塞(こうそく)など18項目の血液検査に関連する新規の遺伝子。肝機能では、ALP値は遺伝子の違いにより最大99の個人差があり、ガンマGTP値などは酒に強い遺伝子を持つ人で高い傾向があった。また血液型がB型の女性は、他の血液型の人と比べて貧血のリスクが21%低いことも分かった。
検査結果の目安となる「正常値」は、数値にかなり幅がある。
研究チームの松田浩一・東大医科学研究所准教授は「遺伝情報を調べることで自分の正常値を知っていれば、早めに異常に気付いたり、余計な心配をしなくて済むようになる」と話している。
研究チームは、東大医科研の「バイオバンク」に登録されているがんや糖尿病、心臓病などの患者1万4700人分のデータをコンピューターで解析。膨大な情報を高速解析する数学的手法を駆使し、多数の遺伝子を一度に見つけ出すことに成功した。
この新聞記事では、「血液検査に影響する遺伝子を調べたところ、遺伝子にも様々なタイプがあり、遺伝子ごとに正常値の幅が違っている。したがって、被検者がどのタイプの遺伝子を持っているかによって、被検者ごとに正常値の幅が変わってくる。今までのように単一の基準値で判断するのではなく、これからは患者ごとに正常値を設定して治療に当たるようになるだろう。」と予測している。
因みに、東京大学では、「血液検査の基準範囲は、東京大学医学部付属病院検査部でのものです。施設によって、機器・試薬の違いから検査値が多少異なります。」と注意を促し、基準範囲は「健康な成人の集団の95%が含まれる範囲を示している。」と定義している。(同大学ホームページより)
検査手法の精度があがることによって、今まで以上に的確な治療が行われるようになるといいですね。




